
先週の赤星山から峨蔵越への縦走が予想以上に時間がかかって、久しぶりに帰宅時間も遅くなってしまった。その疲れもあってか、先週から体調を崩してしまっていたので、今週は寒風山を軽めに歩きませんかと西の奥様に連絡をした。
来週には遠征を控えていて、大事をとってというのもあったが、2日ほど前から何となく睡眠不足で、今日は夜中からほとんど眠れず時間だけが経過していった。しかもお腹の調子も悪く、何回もトイレに駆け込むという最悪の調子で朝を迎えてしまった。
それでも豊浜のSAで奥様をピックアップして寒風山の駐車場に着くと、6台ほど車が停まっていた。その内の1台から若い男女が支度を終えて歩き始めていたが、時間は9時過ぎ、他の車の人たちはもうすでに皆さんスタートしていた。
駐車場の道を挟んで向かいにはまだきれいにアジサイが咲き誇っていた。


登山口に建てられたプレート。いつもなら桑瀬峠までは50分以下で登れるのだけれど、今日はさてさてどれくらいかかるだろうか?


登山口からは何カ所かロープの掛かった岩を登って行く。いつものようにしばらくは急登が続いていく。そしてすぐに額からの汗が止まらなくなっていた。


ここで登山口から約半分という事。すでに岩場と急登でフラフラふらついて足元が危うい。先週は奥様からもらった経口補水液がけっこう良かったので、今日は自分で買って持ってきて、その補水液をこまめに飲むが体調は回復してこない。

西に向いていた道が北に振ると峠も近い。ただ例年は気にならなかった笹の勢いが今年は凄い。場所によっては道を覆うほどの勢いだ。

奥様の頭越にガスが流れる寒風山の西峰が見えた。スタートから50分。登山口にあったコースタイム通りで何とか桑瀬峠に着いた。
峠には駐車場で先にスタートした若い男女が腰を下ろして休んでいた。その先では年配の男性と女性と話をする。今日は寒風山ではなく伊予富士に登って、出来れば東黒森山まで歩くというので『伊予富士からのトラバースは足元が悪いので気を付けてください』とお伝えして別れた。


稜線の北側からガスが流れて山頂付近は見え隠れしていたが、時折青空が広がって行く。夏らしい空と雲。いつもなら楽しめる景色も、今日はその空から差し込む暑い日差しが恨めしい。

ここ最近の暑さのせいかトゲザミのほとんどが枯れてしまっていたが、まだ元気な花もいくつか見られた。トゲアザミはこの時期の花だったかななんて奥様と話をしながら、トゲに触らないように横を通り過ぎていく。

ここまで来ると裏寒風の岩壁で隠れていた山頂がお目見えする。山頂はともかく、最低でもお花畑までは行きたい。そう奥様に話をすると今までペースを落として私に合わせてくれていたのを、さらに度々立ち止まって気にかけてくれ始めた。

ステンレス製の頑丈な梯子を何カ所か登って行くと、今まであまり見かけなかった花が少しづつ増えてきた。二つ目の梯子の周りにはいつものように薄紅色のシモツケソウが群生していた。
ヤマアジサイ

ニガナ

ヒヨドリバナ

シモツケソウ

稜線の東側の道を歩いて行くと折り返すように斜め上に踏み跡が続いている。その踏み跡を辿ると西から東にかけて眺望が広がり、伊予富士が大きく見える展望台に出た。
この場所に初めて来た奥様は正面に見える鷹ノ巣山を見て、『あれが伊予富士だから東黒森山はどの辺りだろう?』と仰っている。『いえいえ伊予富士はずっと右ですよ!』

ミヤマシグレ


東側には笹ヶ峰の南尾根と裾野に笹原が広がるちち山が見える。ちち山からはちち山の別れを経て、冠山へと稜線が続いている。『あの辺りも線を繋いでよく歩いたわね』と奥様。

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展望台からは前峰に向かってロープや短い梯子を登って行く。

今日のお目当てのお花畑では期待通りに可愛らしい花たちが迎えてくれた。今年初めてかなシコクフウロウ。

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今日一番見たかったウチョウラン

ミヤマカラマツ

ウスユキソウ


シモツケソウ

マツムシソウもあちらこちらで咲いていた

ウバタケニンジン

お花畑の撮影会を終えて登山道まで戻ると、こちらもいつもの場所にタマガワホトトギスが待っていた。ここまでの途中で奥様と『前回咲いていた場所に咲いているかな?』と話しながら歩いて来たが、『少し黄色が薄いような気がする』と仰っている。たしかにまだ花被片が開ききっていないのでの黄色くは見えない。

タマガワホトトギスから鞍部へ下り登り返していくと、前回も写真を撮ったおどけた顔に見える幹。
この間で涼しく風が吹く場所で『お昼ご飯にしましょう』と奥様が仰っていたが、登山道で食べるのが何となく格好が悪くて、『山頂まで行きましょう』と答えていたのがまずかった。

タケネオトギリ

樹林帯を抜け、山頂直下の笹原に出る頃には、シャリバテと少し熱中症気味が重なって一歩二歩足を踏み出すのがやっとだった。
それでも何とかコースタイムに近い時間で山頂に着くことが出来た。山頂では予想に反して誰一人いない。そうすると朝駐車場に停まっていた車の人たちは、皆さん伊予富士に登ったという事か。

ガスは相変わらず北側から流れていて涼しいかなと思ったが意外と暑い。仕方がないのでお昼ご飯はこのまま下って途中の樹林帯の中でという事になった。
素直に奥様のいう事に従っていれば、しんどい思いもせずにすんだものの・・・・。


笹原を降り、樹林帯の中で腰掛けられる岩の上に座ってお昼ご飯にする。結局症状は良くなく食欲もなく、持ってきたラーメンを食べる気が起こらず、行動食にと持ってきた小さなチーズケーキ風の菓子パンを頬張る。


お昼ご飯を済ませたらあとは下るだけ。空腹も何とか納まり体調も回復。小さな花を撮りながら順調に下って行く中で、お花畑とは別の場所でウチョウランの咲く場所があった。こちらの方が圧倒的に数が多く、大騒ぎしながら二人で写真を撮る。
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ニガナの白花

ウチョウラン

これで今日の花散策は終了。登りのあのしんどさは何だったのだろうか?と思うくらい順調に下って行く。途中で見えた伊予富士方面には相変わらずガスがかかっている。往路の桑瀬峠で話をした二人は、東黒森山まで行けたのだろうか?


それにしてもこの登山道の梯子はしっかりと造られていて、しかも登り切った最後の所には持ち手の手すりを立てていて、本当によく考えて作ってくれている。途中の梯子でない岩場でも鉄筋やステンレスの角柱で取っ手を立てていてくれていてとても助かる。

樹林帯を抜けると一気に熱気が押し寄せてくる。まだ7月末、これから本格的になる夏は歩く山を考えないと、本当に暑さにやられてしまうねと奥様と話をする。
振り返ると裏寒風の岩壁にまだガスがかかって流れていた。秋の紅葉の時期にはまた歩きたい。そう思いながら先に進んで行く。


桑瀬峠には山頂から昼食時間を入れて1時間20分で降りて来た。いつもの事だがこの峠では涼しい風が吹いて、暑気をまとった身体を冷やしてくれる。

桑瀬峠からの途中には、少し足元が危なげな場所何カ所かに、ロープを通す為にかアンカーが打ち込まれていた。以前から見かけていたが今でもロープが掛けられる事はなかった。

すると前を歩く奥様が、『え~ベンチなんてあったかな?』と言っている。『えっ、登山口までにまだ2~3カ所ベンチがありますよ!』と答えると。『今まで全く気付かずにいたわ』と仰った。この登山道を過去に何度も歩いているというのに・・・・恐るべし奥様!

峠からは35分ほどで登山口に着いた。旧寒風トンネルの横の水場で顔を洗うと生き返った。
後から分かったことだが、この登山口に停まっていた車は、WOC登山部の女性メンバーの車だった。彼女は寒風山から笹ヶ峰に縦走して南尾根を下ったそうだ。この暑さの中、感心しきり。今日の私ではとてもじゃないが笹ヶ峰までたどり着くことなく、憤死していただろう。
体調不良の要因の一つは会社と就寝時のエアコン。会社では座りぱなしの足元に、一日中エアコンの冷気が当たってふくらはぎが冷え切っていた。就寝時もエアコンを付けぱなしで、かといって止めると暑くて寝られない。
山行の計画もそうだけれど、日ごろの暑さ対策と体力維持をまじめに考えないといけないと感じた一日だった。

