ボーノ・ボーノ・アケボーノの佐々連山!

 

 

この季節はFBを見てもYAMAPを見ても花の山が次々とアップされている。私の山友もあちらこちらの山のきれいな花の写真をアップしている。

先週は工石山で終盤のアケボノツツジを何とか見ることができたが、その週末には佐々連山アケボノツツジが山友からアップされていた。さっそくメッセージで様子伺いをしてみると、『下の方は散り始め、山頂は満開。でもまだ蕾の木もあったよ』と教えてくれた。

もう工石山で今シーズンのアケボノツツジは終わりかなと思っていたので、まだ少しでも可能性があるならと思ったのだが、前々日から雨が降り前日には結構強い風が吹いていて、果たして散らずにいてくれるだろうかと気がきではなかった。

 

四国中央市で高速を降りて国道319号線を法皇トンネルを抜けると、金砂湖は干上がって湖底が見えていた。赤い平野橋を渡って銅山川沿いを走り、猿田橋の手前で左折して白髪隧道を抜けていくと、車が三台すでに停まっていた。

車を停めた場所からは大森山の稜線を望むことができる。その稜線上や支尾根にはピンク色の花が咲いているのが見える。『果たしてアケボノツツジだろうかミツバツツジだろうか?』と奥様と話をしながら歩き始める。

 

 

白髪隧道の横から右手に沢の水の音を聞きながら、今は使われていない作業道を歩いて行く。小さな水の流れを渡って突き当りになった場所を左にひょいっとひと登りすると、嶺北ネイチャーハントの道標が立っている。

そこからしばらくは杉林の中を歩く。薄暗い杉林を抜けた途端に急に道は明るくなる。かつては人の行き来があったのだろうこの猿田峠への道は、荒れてはいるが以前は石畳だったのではないかと思うのは私だけだろうか。

 

 

 

猿田峠に建つ住友共同鉄塔が銅山川に向かって電線が延びている。その向こうに見える稜線が豊受山赤星山、そして峨蔵越から二ツ岳へと続いていた。

 

 

猿田峠から見える大森山の手前のピークまでは短い距離で結構高度差があるように見える。『は~あそこまで登るのか~。』とため息一つ。

峠の広場の南端からそのピークに向かって歩いて行く。

 

 

取り付きから少し登って行くと北側にはさらに東赤石山沓掛山そしてちち山が見えた。それにしても一昨日・昨日と降った雨のせいか、空気が澄んでいつになく今日は遠くの山々まで見渡せた。

 

若い緑の葉の木々の間を少しづつ高度を上げて行くと、道の脇にはミツバツツジの明るく派手な紫色に混ざって、薄く淡いピンクのアケボノツツジの花も目に付き始めた。ただし花びらの周りは少し茶色くなり、足元には落ちた花びらが目立っていた。



 

道は次第に傾斜が急になり露岩が目立つようになると足取りも重くなってくる。頭上には薄く透き通ったアケボノツツジの花びらが、陽を浴びて輝いていた。

 

 

 

猿田峠から見えたピークに近づくにつれ、足掛かりが悪く段差のある場所にはロープや鐙が架けられていた。前を歩く奥様は難なく登って行っている。

小豆島の大嶽の前衛岩に架かった朽ちかけ危うい木製の踏み段の鐙に比べれば、アルミで造られしっかりはしている。

 

 

その後も何カ所かロープが架けられた場所があるが、前日までの雨で濡れた斜面は滑りやすく、ロープがあると随分と助かる。

この辺りまで来ると見頃のアケボノツツジが目にすることができる。

 

 

 

二つ目の鐙の掛かった岩を登って行くと展望岩に着いた。展望岩の前のアケボノツツジは陽当たりが良いせいかもう終盤だったけれど、西を見ると玉取山から兵庫山、そして

登岐山。その向こうに割と平らに見えるのは野地峰辺りだろうか?、ストックでその方向を指しながら奥様と二人で山名を話しあう。

今見えている峰々を繋げて歩いたのがもう3年も4年も前になると思うと、二人で感慨深く眺める。

 

 

南には奥工石山とその向こうに奥白髪山も見える。視線を足元に移すとわが愛車デミちゃんが停まっているのが見えた。『へえ~もうこんなに登って来たんだ』と奥様。

 

 

大森山の稜線まで、最後は真新しいロープが掛かった場所をひと登り。まわりのアケボノちゃんが『がんばれ・がんばれ』と励ましてくれる。

 

 

 

大森山の尾根に出ると一番に目に飛び込んできたのが赤星山豊受山だ。西に峨蔵越へと緩やかに肩を落とす赤星山からの稜線。線で繋ぐシリーズ?で引地山から剣山まで繋ぎ終え、阿讃山脈も繋ぎ終えた後、ちち山の別れから阿讃山脈まで繋げようと目論んでいる奥様は、まずは次に歩きたいと思っている稜線だ。

 

 

ここからの尾根道は『もしアケボノツツジが散っていても、気持ちのいい尾根歩きができますよ』と声をかけた、私もお気に入りの道。

南側の急峻な地形に比べて北側の緩やかな笹原に、ブナの大木が何本も立っている。そしてその足元にはまだ背の低いバイケソウの緑が色を添えている。

 

 

 

 

大森山からの稜線はブナの林の中の道。まだ芽吹く前のブナの木々の下は日差しが届いき、背の低い笹を分けて道が続いて行く。まわりでは姿が見えないが鶯がそこらじゅうで鳴いている。

ここから佐々連山までは三つほどの小さなアップダウンのある稜線が続いている。

 

 

 

ミツバとアケボノが混ざっているとまるで色とりどりの桃の花のようにも見える。

 

 

落花したアケボノツツジの花弁は、中央の雌しべの部分が抜けて穴が開いたようになっているけれど、昨日は風が強かったせいか雌しべが着いたまま落ちている花びらを時々目にする。そのアケボノツツジもまだ蕾を付けた木をこの稜線上でも何本か見られる。

 

 

 

 

何度かアップダウンをして右側が笹原になった場所に出ると正面に佐々連山が見えた。

前々日からの雨で気を揉んだけれど、日ごろの行いが良いのだろう?予想以上にアケボノツツジも残っている。佐々連山山頂から南への支尾根にも二つのツツジが色を落としている。

 

 

 

佐々連山山頂では年配の男性と女性が休んでいた。その方に写真を撮ってもらう。

すると奥様がその女性が穿いているパンツに興味をもったらしく、私のパンツを横目でみながら色々と話しかけている。どうやらその女性が穿いているパンツが私が穿いているモンベルのパンツと一緒らしい。

あとから聞くと同じパンツなのにその女性はとても似合っていて素敵だったと仰る。しかも私が穿いている姿はそうでもないのに・・・・・とディスられる(笑)

『あ~あそうでしょうよ私は足が短いから!』

『そうねあの方は背が高くて足が長かったわね』と付け加える始末。

 

お昼は昨年グランパさん達がお昼にしていた山頂から少し先のテラスで、腰を下ろしてインスタントのそばを頂く。インスタントにしては高価格帯のものだけれど、安売りで買ったので私にもと奥様に買ってもらったものだった。

テラスからは大ブナの駄場へと続く三差路が見える。今日は時間があれば大ブナの駄場にも寄ってみたいと思っていたが、ここから見るとまだまだ芽吹きは先のようようだし、何よりここまで度々立ち止まって周りの景色を長い時間眺めていて、予想以上に時間がかかっていたので、このまま土佐峰に行くことにする。

 

 

最強を謳っているだけあって、インスタントとは思えないうまい出汁のそばを堪能した後は、そのテラスから少し先のピークからアケボノ広場(土佐峰)ヘと支尾根を下って行く。

支尾根の道もブナの道。ここでも鳥のさえずりを聞きながら、アケボノ広場の様子に胸膨らませながら下って行くと一旦林道に出た。

 

 

林道から眺めた1289mのピークの土佐峰はあまり色づきが見られない。ん~やはり前々日からの雨と風が影響したのだろうか。少し不安になりながらさらに急坂を下って行くと、尾根の両側にはたしかにミツバツツジの色ではないアケボノツツジが咲いている。

直ぐに『これはこれは~』と明るい色の気持ちに切り替わる。

 

 

一旦鞍部まで降り大岩の横を抜けるとその先のピークが土佐峰。そのピークに向かって登るにつれてアケボノツツジの花が次々と現れる。

 

 

 

 

ピークの手前ではまだまだ散らずにたくさんのアケボノツツジが待っていてくれた。少し盛りを過ぎたのもあるが、まだ蕾をつけたのもあり十分に見応えがある。

 

 

 



薄いピンクの透き通った花弁は、陽の光を浴びると花びらの周りがその光に溶けていきそうだ。

 

 



 

 

これだけの範囲に集中して咲いている場所はなかなか他では見られないだろう。

先週の工石山で今シーズンのアケボノツツジは見納めと思っていただけに、予想以上の開花で二人は大満足。十分にアケボノ色を堪能して広場を後にする。

一旦エネルギーをチャージして待ち構えている急登を林道まで登り返す。

 

 

 

この林道一昨年は大森山の先で終点になっていて、そこから谷あいをトラバースして大苦戦した。昨年は学習してその手前で大森山に向かって登って行ったのが正解だった。

使われなくなった林道はどこもそうだが、山側が崩れて道幅がどんどん狭くなっている。途中からは北に薄っすらと観音寺市の海岸線が見えた。

 

 

 

時々大きく崩れている場所もあるけれど問題なく歩いける快適な林道。稜線から遠くに見えた二ツ岳と比べると、ここからは随分と大きく近くに見えた。

人があまり歩かない林道には、スミレの花がイキイキと道の真ん中に咲いている。

 

 

 

 

地形図に載っている大森山の北側を直ぐ、等高線がかなり広がった場所を林道から適当に登って行く。杉の枝の落ちた歩きにくい斜面をひと登り、明るい方向に向かって登って行くと笹原に出た。

 

 

 

その杉林から出ると地形図通りの緩やかな笹の斜面が広がっていた。その笹原には縦横無尽に獣道が走って、あちらこちらに鹿のフンが落ちている。この広い笹原をシカが群れを成して駆け上っている姿を想像してみる。

 

 

稜線に近づくにつれバイケソウの数が増えてくる。

まだ冬の姿のブナの古木に絡まったツタの明るい葉の色がとても新鮮だ。振り返ると笹原の奥には法皇山系の稜線が続いている。

 

 

 

 

林道からはゆっくりゆっくり登って20分ほどで大森山への登山道に出た。

さぁここから後は下るだけなので、所々で登山道から少し外れて写真を撮りながら歩いて行く。水気のない厳しい環境の岩の上で頑張って咲くアケボノやミツバのツツジたちがとても健気で可愛らしいだ。

 

 

 

展望岩から見下ろすと朝停まっていたほかの車の姿はなく、私のデミちゃんがポツリと一台だけ残っている。猿田峠に続く稜線の北の斜面は、新緑の木々が葉が所狭しと色を広げ、そのモフモフとした感じが何とも言えない雰囲気を出している。

 

 

 

 

途中のロープ場も鐙も今日は特段問題なくスイスイと下って行ける。下に降りるにつれアケボノツツジの花が散っている。まだ残っている花たちを眺めながら、今シーズン最後になるだろうアケボノちゃんに別れを告げる。

 

 

 

ロープ場が終わると道も緩やかになり、登山道に出てからおおよそ1時間で猿田峠まで戻ってきた。

 

 

 

 

今日見た新録の若い緑も、あと一週間もすれば濃い緑に変わっていくだろう。あっという間に春が終わりまたあの暑い季節がやってくる。度々熱中症になる情けない身としては、この夏は何か対策をちゃんと考えて歩こうと思う。

ただまだしばらくは春の花の山は楽しめそうだ。さてさて来週はどこに・・・・。