牧野博士がこよなく愛したバイカオウレン!

昨年は2月8日に佐川町牧野公園加茂バイカオウレンを見に奥さんと出かけてきた。今年も楽しみにしている奥さんの期待に応えるべく、開花の情報をチェックしていたのだけれど、なかなかいい便りが聞こえてこなかった。

すると20日にアカリプタさんと一緒に香川の山友3人が出かけていた写真を見ると、そこそこ咲いている写真が写っていた。アカリプタさんによると5~6分咲きとの事だったが、写真を見るが限りでは奥さんを連れ立っても、恐らく満足してもらえるだろうと思って、二人が休みを取れる今日出かけてきた。

但し前日まで高知自動車道川之江JCから大豊までは雪のため通行止めの情報。ずっと気を揉んでいたけれど午後にはなんとか解除になり、そのまま今日もタイヤ装着の情報にもなっていなかったのでGO!

途中の立川PA辺りではまだ周りには雪が残っていたけれど、路面の状態は乾いていて問題なかった。

 

 

佐川町に着くと松山街道沿いに5・60台は駐車できそうな無料の駐車に停めて歩き始める。駐車場のすぐ横にある四国銀行の佐川支店には数年前に高松でお世話になった支店長が転勤で在籍していたので、中に入って軽く挨拶をする。突然の訪問にえらく喜んでくれ『春の桜の季節もそれはそれは見事なのでぜひ来てみてください』と仰った。支店長と分かれた後牧野公園へと土佐鶴の酒蔵が並ぶ風情のある道を歩いて行く。

酒蔵の漆喰の壁には高知県の独特な『水切り瓦』が取り付けられている。高知の激しい風雨から漆喰の壁を守る役目で、2段3段と付けられているのを他でも見かけることがある。

 

 

酒蔵の横を緩やかな坂道を登って行くと正面に青源寺の石段。その横を過ぎると道沿いに今度は保育園がある。

園内の運動場では園児たちが元気に遊んでいた。保育園の運動場を回り込むようにして続く道。その保育園の運動場の南端が牧野公園の入り口となる。

 

 

公園の入り口からは坂道が少し急になってくる。するとすぐにベンチの上に牧野博士の愛用の帽子と採取用のカバンのオブジェが置いてある。ベンチを過ぎると会議や宴会のできる座敷棟がある。その建物の反対側の花壇にはいろいろ貴重な山野草が植えられていた。

直ぐに目に飛び込んできたのがセツブンソウ。春の訪れとともに咲く小さな可愛らしい花だが、私たちの前に大きなカメラで熱心に写真を撮る男性の姿があった。白く和紙のように見えるのは実は花びらではなく萼片だそうだ。その萼片に守られるように中にある黄色い部分が花びらで、さらに中の青紫色の葯が雄しべで薄紫色の突き出た部分が雌しべだそうだ。やっぱり花って難しい!

 

 

 

 

座敷棟からくねくねとした坂道を登って行くと、道の脇には植えられた植物の名前が書かれたネームがあちこちに挿されているが、いまはほぼどの植物も枯れて花も咲いてはいない。すると道の少し下に白い球状の実のようなものが見えた。近づいて見るとミツマタだった。

 

 

他にも公園の道沿いにはいろいろな種類の桜が植えられていて、花が咲いた時は見ごたえがありそうだ。今日はウォーキングも兼ねての花散策。公園の頂上まで一応歩いて登り、頂上から下って行くと、今度はこれも春を告げる花、福寿草が咲いていた。ただ寒さのせいか日当たりのせいか、まだ花は開いてはいなかった。

 

 

福寿草の咲く場所から少し下るとバイカオウレンが咲いている。ヒノキの林床に小さな小さな花が一面咲いていた。でも花が小さすぎてきれいにピントが合わない。先週加茂のバイカオウレンを見に来ていたアカリプタさんカマタマさんの写真を見ると、羨ましいドンピシャちゃんとピントが合っている。今度ご一緒した時に教えを乞うことにする。

 

 

 

 

バイカオウレンの写真を奥さんも熱心に採っている。最近のスマホはほんときれいに撮れるので、びっくりする。最近まで古いスマホを使っていた奥さんも、新しいスマホに買い替えてからは、きれいに撮れるので満足げだ。

バイカオウレンの咲く森からすぐ横の牧野博士のお墓に手を合わせ、また座敷棟まで降りてその横のトイレで用を済ますと、トイレの横でカメラを構えた男性がいた。

近くによって見てみるとユキワリイチゲの花が咲いていた。早春の風が吹くと花が咲くと云われる風の花。この花も他の花と同じでスプリング・エフェメラル(春の妖精)だ。

 

 

 

公園を出て保育所の横まで来ると、行きには全く気付かなかったが道の反対側にもユキワリイチゲが咲いていた。

 

 

牧野公園で春の妖精たちを見た後は、いよいよ加茂バイカオウレンへ。その途中でお昼ご飯。昨年立ち寄ったおばあちゃんと息子さんが営んでいた『まる美食堂』に今年もと思っていたが、朝その前を通った時に定休日の看板が上がっていた。仕方がないのでまきのさんの道の駅にある西村商店へ!

以前に西の奥様たちと高知市内の本店に寄ったことがあるが、このお店はとにかく定食のメニューが豊富で、いつも大勢の人で賑わっている。

 

 

 

ご飯とお味噌汁のおかわり自由ですと店員さんに言われて、魚の出汁が効いた味噌汁が美味しくておかわり。ついでにご飯もと欲張ったらお腹がパンパン!そんな膨れたお腹を抱えていざ加茂のバイカオウレンの里へ!

昨年同様集落活動センター加茂の里に車を停める。週末の混雑を避けて平日にしたのだけれど、予想通りすんなりと車を停められた。受付で入園料を払うとボランティアのおじさんおばさんが『初めてですか?』と聞いてきた。『昨年も来ました』と言うと、『それじゃ道順は分かるわね』『去年よりは随分咲くのが遅くて、花も小さいような感じがする』と教えてくれた。センターの前の道路を渡り踏切を渡って民家の間を山の中へと入って行く。脇の畑に季節外れの稲わら立て。藁で囲って霜などから野菜を守っているのだろうか?

 

 

山の中のコンクリート道を歩いて行く、奥さんにとっては結構な急坂だ。後ろから息を切らせて歩いてきている。すると道の脇に切株をチェーンソーで作ったチェーンソーアートが置かれていた。『去年、こんなのあったかな?』と奥さん。色褪せ具合から今年の作品ではないようだ。

 

 

 

急坂が終わり緩やかな下り坂になると横断幕がかかったバイカオウレンの森の入り口が見える。横断幕の手前から一方通行になった道へと入って行く。

 

 

ヒノキの林床に白玉のようなバイカオウレンが散りばめられている。やはり気持ち昨年よりはまだ咲いている数が少ないように見えた。近づいて見ると数センチの短い茎に白い花をつけている。この花もセツブンソと同じく、白い花びらに見えるのは萼片で、花びらは黄色い小さな部分だそうだ。

 

 

 

この場所は林床が平らではなく、大海原の波のようにうねり変化があり、その中で緑の苔とバイカオウレンの白、そしてこもれびを受けた木々の陰影が何とも言えない雰囲気のある気持ちのいい空間だ。

それにしても昨年よりはうまく写真を撮ろうと思ってきたけれど、腕が悪くて思ったような写真が全く撮れない。写真の難しさをほとほと感じる。

 

 

 

バイカオウレンを堪能した後はその先にある苔庭に。ここにはチェーンソーアートの森の住人と小さな小物が苔が敷き詰められた林の中に置かれていた。こういったものは女性はお好きなようで奥さんも嬉しそうに写真を撮っていた。

 

 

 

 

 

加茂のバイカオウレン鑑賞の後は帰り道にある芋屋金次郎ジャージー牛乳とムラサキ芋のミックスソフトを頂く。その後市内に入って最近知った山中賞で有名になったTUTAYA中万々に訪問。

山中賞といえば毎年二回、四国最大級の書店、TUTAYA中万々のカリスマ書店員、山中由貴さんが、半年に一番おもしろかった、どうしても読んでもらいたい本を選んだ賞でその知名度と注目度は全国クラス。興味を持ったのはその山中賞に最近読んだ芥川賞の受賞作品の『バリ山行』が選ばれていたからだ。バリとはバリエーションルートの略で、普通の登山道から外れて歩く社内の先輩に主人公が惹かれていく話で、時々藪コキして歩く人間にとっては身をもって理解できる状況や心情を、楽しく読めた作品だった。

店内は広々としていて、その中で色々工夫したPOPやコーナーがあって賑やかで楽し気な空間だった。特に『この店で一冊も売れていない作品を買ってください!』というコーナーは思わず噴き出した。

 

 

受賞作品には手書きでフリーペーパーを作って店内で配っていた。バリ山行は手元にあるので違う受賞作品を買って店を出た。

最後ははるのの湯でほっこり。今年の春も花めぐりで私の株価をどんどん上げていく予定なのだ!